テオドール®︎の小児での使用の注意点

気管支喘息治療薬の一つであるテオドール®︎ですが,2020年1月には小児用量について添付文書の使用上の注意の改訂や適正使用情報の発出があったり,2020年11月にも適正使用情報の発出があったりと,ぜひ薬剤師としてチェックしておきたい,また保護者の方も知っておきたい薬ではないでしょうか。

では早速チェックしていきましょう!!

小児用量

まず,テオドール®︎錠200mgは小児に対する用法・用量を有していないということに注意が必要です!

<錠50mg、錠100mg、顆粒20%>
小児1回100~200mgを1日2回、朝及び就寝前に経口投与する。年齢症状により適宜増減する。

<シロップ2%、ドライシロップ20%>
小児にテオフィリンとして、1回4~8mg/kgを1日2回、朝及び就寝前に経口投与する。
なお、開始用量は年齢、症状、合併症等を考慮のうえ決定し、臨床症状等を確認しながら適宜増減する。

※テオドールシロップ2%,ドライシロップ20%は2020年10月で在庫消尽,2021年3月31日で経過措置期間満了となります。代替候補品としては「テオフィリン徐放ドライシロップ小児用20%サワイ」,シロップ2%の代替品はないそうです。

<用法・用量に関連する使用上の注意>
2020年1月に、使用上の注意の改訂が行われ、下記のような記載になりました。

本剤投与中は、臨床症状等の観察や血中濃度のモニタリングを行うなど慎重に投与すること。なお、小児の気管支喘息に投与する場合の投与量、投与方法等については、学会のガイドライン等、最新の情報を参考に投与すること。
<参考:日本小児アレルギー学会:小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2017>
6~15歳では8~10mg/kg/日(1回4~5mg/kg 1日2回)より開始し、臨床効果と血中濃度を確認しながら調節する。
改訂前は、6ヶ月から小児用量について記載されていましたが、ガイドラインの「小児喘息の長期管理に関する薬物療法プラン(5歳以下)」からテオフィリン徐放錠が削除されたことから,5歳以下でのテオフィリン1回投与量の目安は削除されています。

発熱時や併用薬との注意

小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2017において、テオフィリン製剤について下記のように記載されています。

吸入薬の投与が難しい重症児(者)にあっては、気管支拡張作用と弱いながらも抗炎症作用を併せ持つ経口薬として用いやすいが、痙攣誘発など中枢神経系、悪心、食欲低下などの消化器系への副作用を起こす可能性があり、これらに十分注意しながら投与する。薬物血中濃度のモニタリングは必須である。特にテオフィリンのクリアランスに影響を与える抗痙攣薬との相互作用に留意する。

冬季の風邪などによる発熱時の服用について定期的に適正使用情報が発出されており、製薬会社で患者指導箋も作成されています。発熱時に服用すると、吐き気、食欲がない、興奮する、寝付きが悪くなるなどの副作用が現れることがあるので、発熱時の服用方法については主治医に相談するよう指導します。

薬物相互作用についても、注意が必要な薬剤です。下記表が参考になります。

小児気管支喘息治療・管理ガイドラインより

おまけ~クラリスロマイシンとの併用~

ちなみに、クラリスロマイシンと実際に併用された時は血中濃度はどれくらい上昇するのでしょうか?

micromedexより下記引用します。

Two studies demonstrated an approximate 20% increase in both peak and trough theophylline concentrations as well as theophylline area under the concentration-time curve (AUC) with concomitant clarithromycin use. A different study reported an increase of only 8% in the theophylline AUC during concomitant clarithromycin administration. Reports of clinical toxicity resulting from concurrent use are lacking. However, patients should be counseled regarding symptoms of theophylline toxicity, and monitoring of theophylline concentrations is recommended, especially in patients receiving high doses of theophylline or with baseline concentrations in the upper therapeutic range.

なるほど…すなわち、併用時の血中濃度の上昇幅について十分なデータはなく、個人差があるので血中濃度や副作用をモニタリングしながら投与することが推奨されるということですね。

まとめ

テオフィリンの小児用量の処方監査や服薬指導時に役立つ情報を提供しました。ぜひご活用してください♪

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