吸入指導にプラスアルファを

こんにちは、Kです。

今日は喘息・COPD治療で使用される吸入薬についてです。実際に患者さんから受けた質問や、患者さんがつまずくポイントをタービュヘイラー、レスピマット、ブリーズヘラーの3つのデバイスに絞ってまとめてみました。

タービュヘイラー

シムビコートやパルミコートですね。

このデバイスはクルッ、カチッ、スーッと説明できるのですが、患者さんに対面で右にクルッ、左にカチッって言っても混乱するかもしれないので、できれば横に並んで説明してあげても良いかもしれません。

また、「薬入ってないんじゃない?全然吸った感じがしないよ!」とやや怒り気味の患者さんがいらっしゃったことがあります。そのときは、1回分無駄になることを承知いただいた上で、黒などの色の濃い紙や布の上に1回分セットした薬を出してみましょう。

これです!、と説明してあげてください。細かいパウダーで1回の吸入量も微量のため吸った感じがしない製品ですが、吸入操作がしっかりできていれば吸入できていることを初回のときに説明しておけば患者さんも安心ですね。

また、残量がゼロになっても振るとカサカサ音がしますがこれは乾燥剤の音です。カウンターが0になった薬剤は使用しないように指導しましょう。

レスピマット

スピリーバ、スピオルトですね。

これはデバイスの中でも扱いが難しめなのではないでしょうか?

高齢の方だとまずガードリッジをセットできない方が多いです。斜めのまま無理やり押し込もうとして壊れてしまったり、先にケースを180°回転させてしまっていたり(噴霧ボタンを押せば元の位置に戻ります)。

カートリッジ装着後の安定性は3ヶ月までは確認されているので、私の職場では次回診察が3ヶ月以内で希望がある方は薬剤師でセットしてしまっています。力が足りないときは机などの平らな面に押すのがおすすめ。

ブリーズヘラー

吸ったらカラカラ音がするのでわかりやすいですよね。

私もデモ機で吸ったことがあるんですが、これ、めっちゃむせます。勢いよく吸ったつもりはないのですが、吸った瞬間ゲホゲホしました。一緒にいた同期数名もむせました(笑)

メーカーさん曰く、むせてしまっても追加吸入は不要とのことです。

その他共通項目

●うがいについて
ステロイド剤についてはカンジダ予防に吸入後のうがいを指導しますが、うがいできない場合は飲み物を飲んで対応も可能です。もしくは食前に吸入してもらうのも可。ステロイド以外の薬剤であっても、混乱を避けるためにすべて吸入後のうがいについて指導しても問題ないと考えています(ステロイド剤吸入のときに確実にうがいをしてもらうため)。

●2吸入
薬剤セットを2回連続で行ってから吸えば良いと考える患者さんがいらっしゃいます。例えばシムビコートでは、2連続で薬剤セットしても1回目にセットした薬剤はデバイス内に回収されてしまいます。1回2吸入のときは薬剤セット→吸入→薬剤セット→吸入というのを説明した方が良いでしょう。

まとめ

いかがでしたか?デバイスごとにお手入れの仕方など細かいことは異なりますが、吸入指導のときにプラスで説明できたら良い項目を挙げてみました。普段の服薬指導のときに思い出してもらえたら嬉しいです。

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